老舗企業の新たな挑戦。

企業の平均寿命は一般的に30年と言われている中で、創業から100年近く、またそれ以上続けるのは簡単なことではありません。しかし、日本は長寿企業大国と言われているほど、創業100年超えの企業が世界に比べて多い国です。創業200年以上の企業も日本には数多くあります。現在では、新型コロナウイルスをはじめ、予期せぬ出来事も多いですが、過去にもそのような危機を何度も乗り越え、長く継続されている秘訣や新たな挑戦など、お聞きしました。

大正12年創業、株式会社ナンブ

戦後しばらくして、南部薬品株式会社として医療機関向けに医薬品ならびに医療ガスの卸業へ事業を拡大。在宅医療を手掛け、介護事業、調剤薬局、福祉用具のレンタル・販売、高齢者向け住宅など、西三河エリアから名古屋・尾張・三重までサービスを拡げています。時代の変化に合わせて、柔軟に業務内容や働き方なども、スピードを持って変化していくことも大切だと考えています。日本の人口減少とともに、様々な所で人手不足だと言われています。ナンブ薬局でも人手不足、若者の採用は解決すべき課題となっています。その1つの解決策として全自動調剤ロボットを導入しています。それでも人の手による業務は不可欠ですので、求人条件を緩和し、応募者数を増やしたいと考えて、週休3日を導入しています。結婚や出産などでライフスタイルが変化した時にも、退職しないという選択肢の一つにもなっていると思います。

大正11年創業、株式会社 伊藤工務店

創業者伊藤卯之助が、大阪にて創業し、西洋から学んだ煉瓦石の建築技術でお客様の要望に応えたことが最初の仕事でした。創業以来、「安全に、より良い品質を安く、早く」を追求した企業活動とお客様の建築に対する様々な御要望に応えるべく努力致してまいりました。将来に向かって歴史の中で培った、お客様よりの信頼を裏切る事なく更に信頼される企業と成るべく品質管理の徹底、工期の短縮、経済性の追求、人命の尊重に努めています。信用という目に見えない価値は、手に入れるのは長い年月が必要ですが、失うのは一瞬です。常に誠実に、仕事に向き合う。技術力とともにお客様のために全力を注ぐ姿勢を、今までもこれからも大事にしていきます。

大正5年創業、株式会社 妙香園

名古屋では、七代尾張藩主・徳川宗春のもとで「茶の湯」が広められ、幕末のころには日常の団らんの場でも抹茶が盛んに飲まれるようになりました。そんな茶どころ名古屋において、妙香園は日本一の茶舗を目指し、専門店としてのれんを掲げてきました。創業以来、「良いお茶は心を潤す」の意が込められた「茗茶潤心(めいちゃじゅんしん)」の四文字を大切にしています。創業から変わらないのは、全国から集めている良いお茶を合組していることです。(産地や品種、蒸し具合などが異なるお茶の特長を見極め、ブレンドすること。)逆に時代に合わせて新たな取組にもチャレンジしています。お茶は急須で飲むのが当たり前だった時代から、日本の文化を今らしくをキーワードに京都宇治産の高級抹茶を使用した抹茶ラテや、店頭で煎りたての「ほうじ茶」を使用したフローズンほうじ茶なども展開しています。お茶で一服、という言葉があるように、お茶の効能・効果もさることながら、「ほっと一息つける」そんな心の癒やしがお茶を飲むことにあります。伊勢湾台風など過去の大きな災害時にも先祖がお茶を配ったことで、多くの方々に喜ばれたと聞いています。これから200年、300年と続いていく会社として、お茶の文化を守る活動をしていきたいと考えています。お茶を通して、食の提案からライフスタイルにも踏み込んだ提案ができるよう、進めていきたいと思います。

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