~社員の幸せのために、人とのつながりを大切に~

原田車両設計株式会社

先日、電気自動車の車を1台作り納品したという原田車両設計株式会社にお話をお聞きしました。

Q.オンリーワンの魅力を教えてください。

設計の技術の高さはもちろん、設計からものづくりまで一貫した開発で完成車の組み立て(一台分の製作まで)行うことができるため、競合企業に比べて付加価値の高い開発が出来ることが当社の大きな強みです。
また、他の技術系の会社では、色々なメーカーに派遣されエンジニアとして働くため、どんなに頑張ってもお客様の中での管理職になることはないので、モチベーションを保つのが難しいそうですが、原田車両設計では、自社に持ち帰り設計・開発することができます。100人弱の会社でありながら設計用のCADが45台もあるなど、仕事しやすい環境も整っています。

目指す企業の姿
〜経営理念・将来ビジョン〜

2025年までに、世界中で必要とされるメーカーになることが中長期的な目標です。メーカーとして、世の中で問題解決されていないけれど「あったらいいな」と思うモノを、持っている技術を駆使して開発していきたいと考えています。それと同時に、自社商品を売ることにも力を入れており、商品企画部門を新たに作り、 2020 年には子会社を立ち上げました。 その 第一弾のテーマは、愛知県の文化の1つである「みりんをお酒として楽しんでもらう」ことに挑戦しています。今後は、設計・開発、モノづくり、販売の3つの柱で頑張っていきたいとおっしゃっていました。

 

Q.学生の視点から見ると?

原田社長は、自らが派遣のエンジニアとして働いた経験から、社員がモチベーションを持って働ける会社を起業。社員がエンジニアとして一生働くことができ、皆が幸せになれる会社を作りたいと考えておられます。何のために働くのか、会社は何のために存在するのか悩んだ時期もあったそうですが、ある本に出会い、従業員が精神的にも金銭的にも幸せになるために会社は存在するという考え方に納得されたのだといいます。
また、原田社長は、良い人と縁をつなぐことを経営戦略とされています。仕事はいつ誰と出会うかで変わっていくため、積極的に人との出会いの場に出かけ、魅力のある人と関わるようにしているそうです。

    

Q.学生へのアドバイスをいただきました。

友安さんは、コミュニケーション能力のある学生が良いとおっしゃっていました。新入社員は熱意が一番大事なため、面接では目を見ており、目がキラキラ輝いている学生は直感的に一緒に働きたいと思うそうです。
熱意が認められ入社できたという神野さんは、変に自分を良く見せようとしないことがポイントだと教えてくださいました。
一方、原田社長は、どんな人でも縁がなければこの会社に来ないので、人を選ばないようにしているとのこと。仕事ができなければ周りから学べばいいし、どんな人でも育てる会社でありたいと語ってくださいました。

Q.普段、必ず持ち歩いているツールを教えてください。

金尺です。実寸のイメージを持ちながらCADで設計・3Dモデルを作っていくからです。プラスチック製では折れてしまいますが、金尺は製品の形状に合わせて曲がる(たわむ)ため、重宝されています。

〜感動ポイント〜

☆産休・育休からの復帰が100%
原田車両設計は祝日休みではありませんが、会社の敷地内に託児所を設けて保育士を呼び、小さな子どもを持つ女性社員が働きやすい環境を整えています。
また、小学校卒業までの時短労働をはじめ、臨機応変な働き方への社内のサポート体制もできており、子どもの急な体調不良で早退しなければならない場合も嫌な顔をする人は誰もいないなど、育児にとても理解のある職場です。
そのような雰囲気が、産休・育休を取った後に仕事復帰し子育てしながら働いている女性社員が100%という数字にも表れているのではと感じました。

☆学びの機会がたくさんある職場
原田社長も海洋系の出身であり、新入社員の文系・理系は問わないそうです。入社後、理系の考え方から、パソコン操作、設計技術のスキルまで一貫して学べるため、エンジニアとしてどこでも食べていける能力が身につきます。
3DCADの検定を受けられ、低電圧取扱の資格も取得でき、最近は、皆でQC検定の合格をめざしているそうです。
また、原田社長は、人として正しく楽しい考え方を身につけることを大切にしており、皆で本の感想を言い合うなど勉強会も開催されています。より良い考え方を身につければ、人格が磨かれるとおっしゃっていました。
神野さんと友安さんは、仕事で何か目的を達成するため社員一人ひとりが考えることで、自分とは異なった考え方や行動に出会うことがあり、毎日学ぶ機会があるとおっしゃっていました。考え方の違いや行動の理由を理解することで、自分を振り返る良い機会にもなっているそうです。
原田社長は、挑戦しているからこそトラブルは起こるし、思い通りにいかないこともあるが、それを乗り越えれば自分の想像を超えた新しい発見があり、学びの機会が得らえると教えてくださいました。

☆経験を増やし見分を広める
社員の皆さんは、楽しみながら自分の経験を増やし、見分を広めることに時間を使っていらっしゃいます。
神野さんは、昔から熱心に空手に取り組んでおり、休日もアクティブに出かけることが多いそうです。読書や勉強も大切ですが、飲み屋で知らない人に話しかけてみるなど、寝る間を惜しんで遊ぶことを勧めてくださいました。
普段から、社内のメンバーや友人と食事に出かけることが多いという友安さん。大学では体育会系の部活のマネージャーとして活躍されたそうですが、学生時代に人との縁を広げることが大事だとアドバイスをくださいました。
原田社長は、野菜の栽培や料理といった趣味をお持ちですが、休日の3分の1は勉強会に参加して面白い人の話を聞きに行ったり、経営者同士で会ったりするそうです。勇気を出して色々な世界の人に声をかけ、国際交流してほしいともおっしゃっていました。

電気自動車の開発は事故のない安全な社会のため必要とされ続けていくものであり、向上心を持って成長しながら働いていける将来性の高い会社だと思いました。
学生である私たちの質問に一つひとつ丁寧に答えてくださいましたが、取材中も職場の明るく円満な人間関係が伝わり、大きな魅力を感じました。

【会社データ】

社名
原田車両設計株式会社
設立
1998年6月1日(創業1993年10月1日)
所在地
本社/みよし市三好町中島24
TEL
0561-34-6538
従業員数
98名(2021年2月現在)へ変更
事業内容
制御開発(ソフトウェア)/設計・開発(自動車部品)/設計請負(開発委託)/物づくり(試作・量産・品質管理) /技術者派遣(特定労働者派遣事業)

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