株式会社 御園座

Q.経営理念についてお聞きしました。

企業理念である「みんなの劇場」は名古屋の人々がお金を出し合って作った劇場だからこそ、みんなで経営してみんなで作っていこうという思いがあるそうです。だからこそ、様々なジャンルの演目を取り入れ公演することで認知を高めるようにしています。いろいろな人、いろいろなジャンルを行い、様々な人に来てもらう。公演日数をあえて減少させることでほとんどすべての公演を満席にしています。小さな挑戦を数多く行っており、友の会7000人、株主6000人など固定の会員様がたくさんいらっしゃることも安定的な経営に繋がっているそううです。

Q.業界全体の現状について教えてください。

コロナ前は特に歌舞伎公演において1日から25日までの一カ月公演が多かったそうですが、現在は歌舞伎の公演日数を減らし、それに応じてスタッフ、出演者数を少なくし、いろんな意見を言いやすくなったという利点もあるそうです。新型コロナウイルス感染症による自粛が始まった際、お客様が劇場に戻らなくなる可能性があったため、ZOOM歌舞伎や配信トークショーを行いました。それに伴う課題として、配信に慣れるとお客様が劇場に来てくれなくなる可能性や著作権の関係なども新たな課題となりました。
しかし、やはりリアルに劇場の雰囲気を味わいながら観覧することの醍醐味をお客様は忘れていなかったと今は感じています。

Q.宮崎社長が今の仕事を選んだ理由をお聞きしました。

就職活動に学生時代、あまり乗り気ではなく、劇場運営は、全く興味のある業種ではなかったがご自身の名字の1文字目でもある「み」で検索したところ御園座がヒット。東京からトラックで来たところ、ガッツがあると言われ、営業に採用されたのがきっかけだそうです。

Q.好きな言葉は？

「恩義」

いろいろな方が業績が悪い時期に手を貸してくださいました。困った時にお互い助け合う、そんな気持ちを忘れず、相談を持ちかけてこられた方に頼まれたことは引き受け、恩を返すようにしています。

Q.SDGsの取り組みを教えてください。

「歌舞伎の教育や舞台の道具をリサイクルして使用しています。子供たちを招待したり、高齢者が劇場へ来てくれるよう環境づくりを行ったりしています。

Q.ここ1〜3年以内のエピソードをお聞きしました。

あまり認知度のなかった人が、人気が出ると自分の子どものように嬉しいと感じます。また、お弁当の差し入れの中身を考え、うまくいったときにはとても嬉しいです。追加でふりかけの差し入れを演者に渡すと更に喜ばれることもあります。

Q.仕事で最もやりがいを感じるをお聞きしました。

困難に立ち向かい乗り越えたときや目標を達成したとき、また「ありがとう」や「楽しかったよ」などお客さんから感想を言ってもらえたときにやりがいを感じています。

Q.学生時代これだけはやっておいた方がよいことは？

アルバイトをすることは、とてもよいと思います。
また、先輩諸氏に可愛がられて、人に好かれることが大切です。幅広い年代の人と関わり、様々な年代を勉強することです。やりがいをもった人や経営人になりたい人に来てほしいと感じています。いろいろな演目を行うからこそ、責任感や目標をもった人が重要なのです。